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2013-09-08

The Day I Went To MICHAEL JACKSON's House―Adrian Grant ( 日文)

Adrian Grant 初めてのNEVERLAND

SMASH HITS '9010316日号

來源:mjfcmoonwalk.com








ちょっと夢を見ましょう。
あなたはマイケル・ジャクソンの家に行きました。 マイケルからペットの動物たち全員に紹介され、彼と打ち解けたおしゃべりをしました。 軽い昼食を摂り、彼のジープでドライブし、彼と一緒にゆっくりとビデオを観ました。
そして‥‥ あっ残念、目が醒めちゃいました!

でも、エイドリアン・グラントは別です。 彼にとっては全部本当にあった事なのですから。
エイドリアンは、マイケルに捧げた雑誌 『OFF THE WALL』誌の編集長
これは、彼のすてきな体験の物語です。
【※現在は廃刊。 エイドリアンは日本でも和訳された書籍 『マイケル・ジャクソン観察日誌』 の著者でもある】和訳 : Cさん


エイドリアンがマイケル・ジャクソンに会う日('90年3月20日)は、MJJプロダクション(ジャクソン・カンパニーの一部)を訪ねることから始まった。
 まず、広報担当のボブ・ジョーンズと会う。
 そこは気取ったオフィスではなく、高層ビルの中の数部屋に過ぎない。 オフィスでは大して記憶に残るような事は無かった。 今日は若い男の子が働いているだけだ。 その子はミコ・ブランド、有名な俳優マーロン・ブランドの息子だ。

 次に、車で30分ほどの所のレコーディング・スタジオへ行く。 そこでマイケルは 『BAD』 に続く作品のレコーディングをしているのだった。
 そこは、外にワイワイうるさいファンがうろついているのでもなく、派手なリムジンが並んでいるわけでもなかった。 驚くほどごく普通のスタジオだ。
中では、数人のミュージシャンとマイケル専属のカメラマンが雑談していた。
 その時、エイドリアンは あのマイケル・ジャクソンの素晴らしい歌声を耳にした。 そして… なんと、そのマイケル本人が部屋の隅の方を歩いているではないか!
 「彼はまるでビデオから出てきたみたいに、とってもきれいだった。 彼が鼻を整形していてアゴもいじっているって事は、はっきりと判った。 でもそれよりも何よりも、彼ってものすごく痩せてるんだ。 ほんとに細いよ。」

 とにかくマイケルは絵が好きで(エイドリアンは彼を描いた絵をプレゼントするためにイギリスからアメリカに来た)、エイドリアンの雑誌が気に入っているのだ。
 さらに驚いたことに、マイケルは彼の雑誌のための写真撮影を許可した。(マイケルは写真撮影に関してとてもうるさい)
 それから、ニューアルバム用の出来たての曲("Man in Black"/結局ボツとなり未発表)を聴かせてくれたが、マイケルは照れてしまったらしく、曲の途中でそっと部屋を出て行ってしまった。

 そのスタジオ内の小さな部屋は、オフィスになっている。 山ほどのマイケルの写真で埋め尽くされ、沢山のミネラル・ウォーターのボトルが置いてある。
 「7曲、新曲をレコーディングしたよ。 でもベストアルバムにするか 新しいアルバムにするか、まだはっきりしないんだ。 僕の考え次第なんだけどね。」
とマイケルは言う。
【※編集注 - 当初はベストアルバム 『DECADE』 を創る予定だったが、挿入用の新曲が多数出来上がったためニューアルバム 『DANGEROUS』 となった】

 マイケルは、最近観た数々の映画について話し始めた。 カメラマンが、シルベスター・スタローンの新作で彼がどんなにかっこいいか熱っぽく語ったそうだ。
 「ほんと。 彼、ものすごーく褒めてたよ。」
とマイケルは言う。
 その他、いろんな話が出た。 LAギアのCM出演が決まっているが そこでどんな事をするかとか、アメリカ大統領ジョージ・ブッシュ氏に会うことになっているとか、等々。




'90年4月5日、人道主義的貢献を讃えた 『Artist Of The Decade』 を受けるためホワイトハウス訪問

 マイケルは席を立ち、ボブ・ジョーンズに手招きすると、エイドリアンからは見えない所へ行ってしまった。
 ボブは戻ってくると、エイドリアンをネバーランド・バレーに招待すると言った。 ネバーランド・バレーはマイケルの二番目の秘密のミステリー・ホームで、ジャーナリストはまだ誰もそこへ行ったことが無い。
 「マイケルは君をぜひ家に招待したいそうだ。 映画を観たりゲームをしたり、軽い食事などいかがかね?」
    なんてことだろう!



 土曜日の朝、ボブ・ジョーンズがエイドリアンを車でLAから数百キロ離れた山の中の、マイケルの秘密の場所である牧場へ連れて行った。
 エイドリアンのようにネバーランド・バレーを訪れる人は皆、秘密を守ることと約束を守ることを誓わされる。
 約束とは、写真を撮らないこと・テープで録音しないこと・マイケルのプライバシーを侵害しないことだ。

昼頃、車はごく普通の道路に乗り入れた。 道路標識があるだけで何もない。 その標識は、“子供の飛び出し注意”となっていた。
 すると突然、道路沿いに 『ピーターパン』のシーンのブロンズ像が並んでいるのが見えた。 これらがネバーランドと呼ばれる由来である。
 もうここはマイケル・ジャクソンのプライベート・ワールドだ。
 正面に巨大な建物。 庭つきの大きなスイスのシャレー風の家。 噴水に白鳥とフラミンゴがたくさんいる湖。 クラシック音楽が、そこら中の植え込みに隠されたスピーカーから聴こえてくる。
 この敷地は約3,000エーカー(約12平方km)もあるそうだ。




 エイドリアンは車を降り、そばにいたセキュリティーの1人にこう言った。
 「ここは現実の世界じゃないよ!」
 彼はそれに答えて、
 「いいえ、現実ですよ。 マイケルにとってここは現実の世界なんです。
  それに私にとってもね。 私は週7日間ここで働いているんですよ。」

 マイケルは、丘の上の私設動物園にいた。 明るい赤のシャツと、背中にガーフィールドの絵の入ったGジャンを着ている。
 彼は、ニューアルバムで一緒に働いているミュージシャン達を案内していた。 週末を一緒に過ごしてお互いをよく知り合い、それをアルバムに生かすために。
 その動物園には、2頭の子供のキリンに 数頭の馬,有名なラマ,2匹のチンパンジーの赤ちゃんのマックスとアレキサンダーがいた。(超有名なバブルスは珍しく不在であった)


 マイケルはエイドリアンに 「ハロー」 と言って、マーク(管理人)【※編集注 - 例のマーク・キンドイ】 に彼を案内するように言った。
 それからマイケルの運転するゴルフ・カートに乗って、子供にとってパラダイスのような所へ行った。 そこはゲーム機のあるホール。 陸上競技ゲームやアフターバーナー(ジェットエンジン)・ゲームのような特別製のゲーム機がたくさんある。 しかも全部無料。 ジュークボックスもある。 ボン・ジョビ,ランDMC,ワム!のレコードが揃っている。 これもコイン不要。

 メイン・ハウスから離れた所に、豪華なゲスト・ハウスがある。
 その中心の建物には図書室や高級ピアノのある音楽室などがあり、そこのゲスト・ルームは “エリザベス・テイラーが訪問した時に過ごす部屋”である。
そこら中にイタリア製の彫刻と絵画が飾ってある。 全てマイケルが集めた物だ。 巨大なアメリカン・イーグル(白頭ワシ)のブロンズ像もある。 さらに彼は、アメリカの最初の蓄音機を手に入れた。
 「ほんの少しだけさ。 それに、あの大きなドアの向こうには そんな物は1つも無いと思うよ。 あそこはマイケルの私室だからね。」
とマークは思っている。 マイケルはとっても質素だから。

 次に行ったのは、私設ジャクソン博物館。 そこへ行くのに皆はマイケルのジープを借りた。 何しろここはあまりに広いのだ。
 このジープは、マイケルがLAとネバーランド・バレーを往復する時に使っている車である。 ところが彼は、よく気まぐれを起こす。 それがセキュリティーの悩みの種だ。 誘拐に遭うのではないかと気が気ではない。
 「マイケルは、この事に関しては実に我々に反抗的でね。 逃げ出して街へ行ってしまうんだ。」
 不思議なことに、ジープの中にアフロヘアーのカツラがあった。 多分彼が遠出する時の変装用のものだろう。 同様に、米Top40のカセットテープもあった。
 博物館には、マイケルの想い出の数々の品が納められている。
 ステージで着たジャケット,スパンコールの手袋,ピカピカのベルト,映画 『MOONWALKER』 で使った自動車とロボット等。
 もしあなたが自分の博物館を持つとしたら、自分に関する物だけを展示したりしますか?



 さて、遅めの昼食。 食事はマイケル専属のシェフ3人が作った。
 マイケルはテーブルの一番上座に座り、6人のミュージシャン達と楽しそうにしゃべっている。
 その間エイドリアンは、興味津々でマイケルのサラダとポーク料理みたいな物を見ていた。 マイケルはその肉料理を避け、スティックサラダを食べた。

 食事中の会話の中心はマイケルで、映画についてしゃべっている。 『ディック・トレイシー』 はすごく面白かったそうだ。
次に、コンピュータ・ゲーム 『MOONWALKER』 の話になった。 それはSEGAという会社が創ったゲームで、マイケル個人にそれを送って許可を求めてきたそうだ。
 エイドリアンは、ここの機械はみんな無料なのに何故1台だけそうじゃないのかを尋いた。 マイケルが勝てば景品のかわいいオモチャがもらえるけれど、そのお金を払ったのも彼なのに。
 マイケルは、
 「そのお金はチャリティーに行くんだ。」
と答えた。
 するとミュージシャンの1人が突然言った。
 「ねぇ、サインを皆に売って、それをチャリティーにしなよ。」
 マイケルは彼らにこう答えた。
 「そんな事をすれば、皆は僕がお金を出したくないんだなって思ってしまうよ。」

 会話は音楽へと移った。
 レコーディングした新曲について話したあと、マイケルは彼らにどうしたら良いか訊いた。 マイケルは皆をからかっているのだ。 自分のペットをレコーディングに使いたいと言って!
 「本当に馬の声を録音したんだ。 あんまりうまく行かなかったけど。」
 どうやら、マイケルはすっかり冗談を言い合いたい気分になったらしい。
 「誰か、何か面白いジョークを言ってよ。」
 その場の全員で一生懸命考えたけれど、悲しいかな誰も何も浮かばなかった。

 昼食後は、映画の時間。
 豪華な100席ある映画館は、当然ながら敷地内。 外には上映時間を示す表示、中にはチョコレートやポップコーンのある売店まである。 ただしそれらのお菓子は売り物ではない。 これも全部無料! それらの中には、“マイケル・ジャクソン”という名のスイスのチョコレート・バーもあった。
 映画館の中での一番の見ものは、キャビネットに入った大きな電動人形。 スイッチを入れると動き出し、歌まで歌うのだ。 大きいのは 『白雪姫と7人のこびと』。 小さいのはマイケル人形で、ムーンウォークをする。
あと、夜遅くに映画を観ていて眠くなった時のため 幾つものベッドルームがあった。
 この日の映画は 『レッド・オクトーバーを追え!』 だったが、残念ながら全部を観る時間は無かった。 霧が渦巻き、この不思議な子供の城 ネバーランド・バレーが閉まる時間になった。 ボブが、道が消えてしまう前に帰ることが出来るかと心配している。

 映画館を出る時、
 「さようなら。来てくれてありがとう。またいつかおいでよ。」
と、マイケルがまるで友達に言うように気軽に言ってくれた。
 エイドリアンは、ネバーランド・バレーのお土産袋をもらった。 中の物は、ノート・鉛筆・フォルダーと、『子供の時間』 という一編の詩。
 その上エイドリアンは、マイケルが書いたファン宛の手紙ももらったのだ。

 車はブロンズの少年像のある道を下って行く。
 日常    うんざりするような    の世界へと戻って行くのだ。
・・・ END ・・・


エイドリアン・グラント氏が預かった マイケルからファンへの手紙






親愛なるファンの皆様

皆さんに逢えなくて本当に淋しいです。
皆さんのことが大好きです。
本当に心の底からそう思っています。

この1990年代、素晴らしい仕事をすることを
お約束します。
常に子供たちを気にかけ、愛しましょう。

愛を込めて




マイケル・ジャクソン



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